能勢妙見山特別地区のブナ林保護区域見学として春と秋にクラブツーリズム様のツアーに来て頂いています。当会は、貴重な妙見山のブナ林を知って頂く機会として、妙見口から妙見山までの低山登山ガイドと能勢妙見山のブナ林の案内をさせて頂いています。
詳細はツアーに参加した方のお楽しみなので伏せさせて頂きますが、山上でのブナ林ガイドの様子を少しだけご紹介します。
黒川の里山など見所に触れながら妙見山の山頂付近まで登ってきたのち、副会長から、600m級の低山で日本南限にあるブナの希少性を説明しました。

2018年9月の台風21号で倒木したブナの横を通り、特別地区に向かいます。

特別地区に入り、昨年10月に倒木したブナの大きさに皆さん驚かれていました。

特別地区のブナ林の様子。

今回のツアーで防鹿柵の案内をしている際に、偶然にもブナの芽生え「実生:みしょう」を発見しました。能勢妙見山のブナは次世代に繋がる幼木がなく、育ってもシカの食害にあっています。また、近年は実生を確認できない年もありましたが、なんと今回のツアーの途中で見つかりました!
昨年は例年より多くの種が実り少し期待はしていましたが、まとまって見つかることは稀なことです。ツアーの方にも見て頂き貴重な体験を共有しました。





今回見つけた実生はシカに食べられないようにすぐに保護しました。
ツアーの下山後に他2ヶ所を調査したところ同様に実生が確認され、合計11個の保護ができました。当会では植樹できる苗の確保が課題でしたが今年は期待できるかもしれません。また、妙見山のブナはまだまだ次世代に繋げる力があることがわかりました。今回保護した実生はツアーがなかったら発見できなかったかもしれません。大切に育てたいと思います。

2025年4月29日