5月は、少人数(精鋭)の活動となりました。ブナ守の会の情報共有と、盛夏に向け植樹したブナの生育確認と今後の下草刈りに向けた調査と昨年確認したササユリの確認を行いました。

植樹したブナの生育確認
今回は、兵庫県側の防鹿柵内の生育確認を行いました。盛夏に向け毎年防鹿柵内の下草刈りを毎年やっていますが、ブナが大きく育ち下草は生育の阻害にならないのでこの場所の下草刈りは見合わせました。(↓この場所は5本のブナを植樹しており3mに達する個体もあります。「ブナ」の看板と重なる木。)

2023年に設置した防鹿柵内のブナは下草との競争中です。ブナは下草に埋もれてわからない状態です。

植樹したブナを観察すると、水不足と思われる生育不足を確認しました。(↓ブナの先端部に葉が付いていない。)

同じ防鹿柵内には、順調に育っている個体もありました。違いを見ると下草がの多い方が順調に育っていました。場所による土地の保水量の違いによる可能性もありますが、下草による保水効果の影響も無視できないのではないでしょうか。
今年は雨が少ない梅雨ですので、ブナの周辺のみ日当たりが確保できる程度に、下草の上部を少し刈り取るだけに留めました。あわせて、少しでも土地の保水効果を高めるために、刈った周辺の草を直射日光が当たっているブナの根元に置きました。
この場所は、整地されたエリアに防鹿柵を設置し水切れの可能性は承知で実験的に植樹してきました。今後の観察を続けていきたいと思います。

先月の活動で、シカの侵入があり補修した防鹿柵の葉が食べられた個体ですが、今月の活動で葉が茂っていることが確認できました。(↓柵内画面右端の個体)

左は5月の写真、右が現状。ブナの生命力に感動です。


ササユリの確認
昨年確認したササユリの場所は、大阪府の特別地域にあります。特別地域に繋がる作業道に、ブナの老木の枝が落ち道を塞いていましたので撤去しました。


先のホームページでも紹介しておりますが、今年も沢山のササユリが咲いており今が盛りの幻想的な景色となっていました。ササユリは、種が落ちて花が咲くまで7年掛かるといわれており、毎年の防鹿柵内の下草刈りが良かったのかもしれません。昨年より、個体数は増えており生育範囲も広がっていることを確認しました。
ササユリは、能勢町の町花ですが、一部ではシカやイノシシなどによる食害や環境の変化で能勢町では絶滅したという報告もありますが、能勢町の妙見山では生息しております。昨年の当会ホームページや大阪みどりのトラスト協会での発信により知られるようなり、能勢町も含め確認に来れれる機会が増えました。当会としては、ブナをもっと知って頂きたいのでが、ササユリを通して能勢妙見山の貴重な自然の発信と地域のササユリ保全に活用できる契機になればと思います。




【今後の予定】
- 保護活動日 7月15日(火)、8月16日(土)
- 時 間 10:00~12:00
- 体験、見学など下記「detail」から申し込み願います。
- イベント 川西市環境フェスタ
- 7月26日(土)13:00~16:00
- 場所 川西能勢口 アステ川西市民プラザ 6階アステホール
- 参 考 → 今年は7月26日(土曜日)に川西市環境フェスタを開催します|川西市
- 詳細は別途公開します。
2025年6月24日