ブナ守の会にご協力お願い致します
能勢妙見山ブナ守の会ではブナ林が残ってきた歴史的経緯を尊重し、ブナ林の自然再生を含む環境の整備に取り組んでおります。ブナは寒い地域でしか育たないため、近畿地方を含む西南日本では通常1000m級の山にしかブナは生息できません。しかし、妙見山は660mと言う標高の低い山にもかかわらずブナ林が残っており、ブナ生息の限界点とも言われております。
また、近隣の妙見山より高い山にはブナが残っておらず、猪名川流域でも妙見山にしかブナ林が存在しません。山頂に残されたブナ林は一度なくなってしまうと二度と復活しないため、妙見山のブナ林は一万年前の氷河期時代からの生き残りであるといわれており、その希少性のため、大阪府の天然記念物にも指定されています。
加えて、山頂付近の水が少ない厳しい環境にもかかわらず、樹齢数百年といわれるブナが数多く見られるなど不思議なことも多く、戦国時代の山城があった時もブナを守るように土塁や堀が作られるなど、先人達が守ってきた遺構が今に残っています。
ブナ林が弱っています
ブナ林は多くの生き物を育む森の母と呼ばれており、また土砂崩れを防ぎ、高い調湿機能を有していることから森のダムとも言われています。そのため、今までブナ林には手を触れず見守ってきたのですが、近年、妙見山に増えてきたシカによる食害と地球温暖化などの環境の変化で新しいブナの稚樹がほとんど育っておらず、このままでは妙見山のブナ林は遠からず絶滅してしまう可能性があります。
ブナ林の保全事業には日々の手入れのほか、プロによる調査や間伐などの作業、防鹿柵などの消耗品の購入なども必要となってまいります。この貴重なブナ林を次世代に残すため、寄付を募り保全事業に取り組んでまいりたいと思います。何卒ご協力のほどよろしくお願い申しあげます。