今月の保護活動は、先月に引き続き防鹿柵の点検・補修と、植樹した苗の生育状況の確認を実施しました。

4月の北摂里山フィールドパビリオン春ツアーの準備で見つけ、応急修理をした特別地区内「アカガシ広場」前の防鹿柵の補修をしました。網を外し傾いた支柱を設置し直し補強も行いました。

この場所は、シカの侵入があり柵内の一部の苗は、新芽がシカに食べられていましたが、残っていた芽から新しい葉が芽吹きました。観察すると、食べられた分を補うかのような一回り大きな葉(枝下部の緑の濃い葉)が出ていました。ブナの生命力に関心しました。

鹿の食害を免れた苗は、順調に成長し、昨年樹高が1~1.5mだったものが、2.0mに成長するものありました。ここまで大きくなると、下草にも負けずに成長していくかもしれません。夏の下草刈に向け、今後の成長を見守りたいと思います。

ブナ守の会で管理する防鹿柵は28か所あり、今回さらにアカガシ広場から尾根沿いに北東に下った5か所と北側の5か所の点検補修を行いました。

特別地域内で移動する際、上にはヤブデマリ、足元にはギンランの花が咲き春の季節を感じることができました。

今回は十分に捜索できませんでしたが、特別地区の移動中に今年のブナの実生を発見しました。この状態でブナだと判断できたのは、長年ブナの観察をされている会員によるものでした。妙見山のブナが持っている次の世代に繋がる力への期待と今後の捜索による発見が楽しみです。なお、この実生はシカに食べられないように保護しました。

特別地区北側の野間中からの参道にもブナの巨木がありますが、近年寿命や台風で倒木し減少しています。この付近の保護にも、防鹿柵の点検整備と実生の確保が必要と思います。今後も計画的に進めて行きたいと思います。

【今後の予定】

保護活動日 6月15日(土)、7月16日(火)(偶数月第3火曜日、奇数月第3土曜日)

時 間   10:00~12:00

ケーブル、リフトが廃止となっていますので、体験したい、久しぶりに参加したいなど、ホームページの『会員募集』『お問い合わせ』から連絡頂くとスムーズにご案内できますのでご活用願います。

2024年5月30日