北摂山地の一角に位置する妙見山は、大阪府能勢町と兵庫県川西市にまたがる海抜660mほどのそれほど高くない山ですが、山頂付近には瀬戸内沿岸ではきわめて稀な冷温帯生のブナが群生しています。妙見山のブナ林は大阪府と川西市の天然記念物に指定されており、当会ではブナ林の発信や保全を進めております。
残念ながらこの希少な自然は近年の地球温暖化やシカ害などにより衰退の一途をたどっています。しかし、その中で少しでも次世代に残していくために私たちは何ができるのか、現状を知る講演会と観察会を通して、多くの皆様に考えてもらえるきっかけになればと企画しました。
ー 概要 ー
- 日 時:令和6年11月30日(土)11時00分~15時00分 雨天決行
- 場 所:能勢妙見山 信徒会館「星嶺」 並びに 妙見山のブナ林
- 内 容:第1部 講演会 & 第2部 観察会
※昼食は各自ご準備下さい
第1部:講演会(10時30分 開館、11時00分 開演)
- 1.「ブナを守るきっかけとこれから」 植田観肇氏(ブナ守の会事務局長)
- 2.「日本各地のブナ林を歩いて(仮)」森井英樹氏(ブナ守の会会員)
- 3.「但馬のブナと妙見山のブナ(仮)」原田健一氏( 〃 )
第2部:観察会(13時00分頃集合、13時30分 出発)
スペシャルゲスト:栃本大介 先生 / 神戸市 森林官
◆ お申し込み
下記URLまたはFAXにてお願いします。
https://forms.gle/vTBoJ8Pt6dj8yif2A
詳細は添付チラシを参照願います。
◆ ゲストと登壇者のご紹介
◎ スペシャルゲスト
・栃本大介先生
1981年兵庫県養父市生まれ。神戸大学大学院を修了後、ひょうご環境創造協会にて生物多様性保全のための調査や計画づくりなどに18年間従事し、2024年4月より神戸市役所で森林官として六甲山等の森林保全・管理を担っている。2014年頃より能勢妙見山のブナ林の調査を進めている。
◎ 登壇者(アルファベット順)
・原田健一氏(ブナ守の会会員)
元高校の生物教諭。伊丹市立(定時制)、伊丹北、柏原、三田西陵で教鞭を執る。34歳から2年間は兵庫教育大大学院の修士課程に入り、「兵庫北部に分布するブナ林の動態」をテーマに研究。以後、ライフワークとなり、30年間、但馬のブナ林に通い、定点観察を続けた。累計で氷ノ山には232日、扇ノ山には286日、蘇武岳には約20日通った。2023年には但馬地方のブナの森を舞台にした写真集「ブナの森から オトシブミの便り」を自費出版した。
・森井英樹氏(ブナ守の会会員)
日本全国のブナ林を歩く大のブナ好き。2000年より15年間、京都の小塩山でカタクリの保護活動及び調査活動を行う。地元「植物観察会」仲間約80人と2001年より北摂エリア中心に植物の観察月2~3回活動中。2021年より地黄湿地保全活動でも活動中。2022年には長谷川匡弘 氏と共著にて小塩山でのカタクリの研究の一端を整理しまとめた論文が「大阪市立自然史博物館研究報告76号(2022)」に掲載される。
・植田観肇氏(ブナ守の会事務局長)
能勢妙見山ブナ守の会の事務局長。10年前、兵庫県立大学名誉教授であった服部保先生の思いに触発され妙見山のブナ林を守る活動を始める。当会の立上げに尽力し妙見山のブナ林についての発信を続ける。
2024年10月15日