投稿が遅れましたが、12月3日に当会顧問の高田先生とブナ林を歩き、今年度と次年度の作業の方向性を確認いたしました。ブナの植樹のポイントについてもご指導頂きましたのであわせてポストします。

ブナを植えるポイント

1.水はけの良い凸地に植える
2.土があまり崩れない残石土の土地に植える(崩石土)
3.日差しの強すぎないところが良い
※日が強い場合、日陰を作るための先行種として妙見山の実生苗から育てたエドヒガンやコハウチワカエデなどを一緒に植樹。同様に現地で採れた実生苗があれば、ヤブウツギやムラサキシキブで表土を抑えるとなお良い。

4.3株程度を巣植えする (固めて植える) 
※風や直射日光や雪などに対するストレスを分散するため。日差しが強い場所では5~6株を巣植え。この際、株同士の距離は、枝がふれあう程度。枝が伸びる方向が同じにならないように注意。

5.植える穴をまとめて深めに掘り、埋め戻す(発根が良くなる)
6.事前に苗をよく水で湿らせる
※バケツの水にポットごとつけて気泡が出なくなるまで

7.ポットのまま植えず、軽く根をほぐす(そのままより発根が良くなる)
8.土をしっかり固め、最終的にフラットか少し盛り上がる程度に
※植えた部分がへこむと、水が溜まり根腐れを起こす可能性

基本方針として、5m×5mの範囲に100年後に3本、300年後に1本の巨木が育つように効率的に植える。そのため、敷地内に等間隔に植えるのではなく、ブナにとって少しでも生存の可能性が高くなる箇所に数本ずつ巣植えする。巣植えせず1本だけだと、風や雪などの外的要因で枯れる可能性高くなるが、総持ちにすることでストレスを分散させ生存率を上げる。

下の写真はコハウチワカエデです。ブナと同じ夏緑樹林帯でよく見られるカエデです。イロハモミジと違い、残石土に植えた方が良くつくようです。

2015年12月19日